「田川焼畑赤かぶ」伝統の山焼きを行う
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JA鶴岡田川焼畑赤かぶ専門班は8月20日、班員16人が参加して鶴岡市田川地区関根の杉伐採地で恒例の山焼き作業を約90㌃行った。
山焼きは、同地区特産の赤カブ「田川焼畑赤かぶ」生産にかかせない伝統的自然農法。土壌改良や防除効果がある焼畑農法にこだわり、毎年8月の炎天下に行われる。
杉枝の天地返し、下草刈り、延焼防止などの事前作業を終えた山の斜面上側から火をつけて焼く。炎熱の中、急な傾斜で燃え広がりを調整しながら約6時間の過酷な作業となるが、この杉の葉と枝の灰が大事な肥料となる。このあと山肌に元肥を散布して赤かぶの種を播く。
「田川焼畑赤かぶ」は在来種で、秋に班員が種採取用の良いカブを選別して畑に植え替え、春に種を採取している。アブラナ科の野菜は交雑しやすいため、花が咲く前にネットをかけるなど交雑しないように注意しながら種の保存を行っている。
特産「田川焼畑赤かぶ」は10月上旬に収穫を迎え、パリッとした食感で辛味があるのが特徴だ。主に地元の漬物業者へ出荷され、出荷数量は約7㌧を見込む。
杉伐採地所有者の長谷川幸吉さんは「今年は業者から杉の間伐で出た枝葉をもらい、山焼きに利用させてもらった。この「山焼き」の農法や「田川焼畑赤かぶ」の種子の伝統を未来につなげていきたい」と話した。