平成28年度総代研修会を開催
JA鶴岡は、平成28年度の総代研修会を1月23日に鶴岡市のグランドエル・サンで開き、総代、役職員約300人が出席した。
研修会では、「農業協同組合に求められているもの」と題し龍谷大学農学部教授の石田正昭氏が講演。石田氏は、「組合員の皆さんは、改正農協法は直接影響はしないと考えているかもしれないが影響はある。今農協が置かれている状況や今後について学んでもらい、5年10年先ではなく30年以上先の2050年頃に地域の農業をどうやって守っていくのかを真剣に話し合わなければならない」とし、改正農協法により農協は今後、担い手・法人と話し合いを持って事業を進めているか、農産物の販売を伸ばし組合員の所得を増やしているかを国からチェックされることになっている。国は、農協には色々な事業をやめて、営農に特化させる事を目指しており、チェックした結果が悪い場合や規模が小さい農協は、信用・共済事業を分離することになっていく。チェックするための情報は、担い手・法人など一部の意見が基にされ、皆さんの意見が反映されるわけでない事を覚えておいてもらいたいし、もし分離して代理店になった場合は、表向きはそれほど変わらないかもしれないが、全く同じことをしていても得られる収益は下がることになり、結果として農業振興に回るお金も少なくなる事を説明した。
また、地域を守り、活性化するには、担い手・法人など一部の方たちの意見だけでは自滅してしまうため、その他の多くの方々の意見を聞く事が必要だが、今後農協だけでは難しくなってくる。そこで、生協など協同組合同士が連携して取り組む事が必要で、それぞれの組織の得意分野を生かしながら、各組織同士が相乗効果を発揮しなければならない。こういった連携を進める事で地域を守ることが出来ると述べた。
参加者からの質問の中で、トランプ政権により今後規制改革が進むことになるか注視しなければならない事や、国や政治に対する姿勢が重要である事を伝えた。