湯田川温泉で水稲芽出し作業が最盛期
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鶴岡市のJA鶴岡湯田川催芽施設で、温泉の余り湯を活用した水稲の芽出し作業が最盛期を迎えている。作業員らは手際よく種もみをお湯に浸していた。
湯田川温泉の余り湯を利用した芽出し作業は、江戸時代後期に同地区の大井多右衛門が始めたとされる伝統的な作業。今年は1日から作業が始まった。
湯田川温泉から催芽施設そばの水路に流される余り湯は、約30~32度と種もみの発芽には最適な温度である。
農家が持ち込んだ種もみ約8㌔を詰めた袋を湯に半日浸した後、水路に敷いた枕木の上に袋を並べ、むしろで覆い半日蒸して発芽を促す。
専用の機器を使った芽出しに比べ低コストであり、発芽が均一になり苗作りが楽になるメリットがあり、農家からは好評だ。
生産振興課の林真太朗耕種指導係長は「天候も落ち着いており、作業は順調に進んでいる」と話した。
今年は庄内一円から「はえぬき」「つや姫」「雪若丸」など約240㌧の作業を受け付けた。ピーク時は一日約26㌧の漬け込みを行う。最盛期は12日頃までで、作業は4月25日頃まで続く。
催芽施設で温泉の湯に種もみを浸す作業員