水稲芽出し作業ピーク
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山形県鶴岡市のJA鶴岡湯田川催芽場で、温泉の余り湯を活用した水稲の芽出し作業が最盛期を迎えている。4月9日、作業員らは手際よく種もみを湯に浸していた。
温泉湯を使った芽出し作業は江戸時代後期に同地区の大井多右衛門が始めたとされる。
湯田川温泉から催芽場脇の水路に流される余り湯の温度は約30~32度と種もみの発芽には最適。農家が持ち込んだ種もみ約8㌔を詰めた袋を湯に半日浸した後、場内水槽に敷いた枕木の上に袋を並べ、むしろで覆い半日蒸して発芽を促進させる。
専用の機器を使った芽出しに比べて低コストの上、発芽揃いが均一になるメリットがあり、農家からは好評だ。
今年は庄内一円のほか新潟県村上市から「はえぬき」や「雪若丸」「つや姫」など約241㌧の事前申込を受け付けた。ピーク時は一日約25㌧の漬け込みを行う。最盛期は17日頃までで、作業は4月下旬まで続けられる。
催芽場で温泉の湯に種もみを浸す作業員