総代研修会 これからの農業が進むべき道を学ぶ
JA鶴岡は1月28日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で総代研修会を開き、関係者約300人が出席。
研修会では東京大学大学院特任教授・名誉教授の鈴木宣弘先生をお招きし、「これからの農業が進むべき道」と題した講演を聞いた。
保科亙組合長は「令和6年度産の農作物について水稲は作況指数94の不良、『だだちゃ豆』は半作、その他の作物も蒔き直し等を余儀なくされ、甚大な被害に見舞われた。しかし、農作物の単価については水稲を含め非常に高い単価をたたき出すことができた。令和5年度の高温障害に続き、昨年の豪雨など異常気象が頻発している中で、関係機関と連携しながら対策を講じて取り組んでいく」とあいさつした。
鈴木先生は、現在起こっている食料自給率の問題や食料安全保障問題について、農業経済学の観点から実例を交えながら紹介した。
輸入に依存せず安全・安心の高品質な食料供給ができる地域資源循環農業を目指す方向性が子供達の未来を守る最大の希望であり、官民が連携することで「子供を守る」政策強化が社会全体の幸せにつながっていく。
食料危機・農業危機が深刻化している中、各地の農家の踏ん張りが希望の光であり、今こそ協同組合の力を発揮し、ネットワーク強化を強め明るい展望を目指すことの重要性を述べた。
また、「農林水産業は国民の命、環境・資源、地域、国土・国境を守る安全保障の柱であり、大胆な食料安保確立予算の緊急執行のための『食料安全保障推進法』を早急に議員立法で制定し、抜本的に国家戦略を再構築する必要がある」との意見を示し、農政について深く考える研修会となった。
あいさつする保科組合長
講演する鈴木先生。