コスト低減に向けて密苗の播種作業を行う

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JA鶴岡では、水稲の生産コストの低減を図る為、2017年度初めて密苗の試験栽培を行う。
JA南支所管内で農事組合法人IWC構成員でもある齋藤真さんの作業場で密苗の播種作業が行われ、米穀指導員2名も作業を手伝いながら違いを確認していた。
密苗栽培は、育苗箱に種籾を現在主流の乾籾150g前後の倍である300gほどで播種し、田植え時に慣行の約1/3という小面積をかき取り、慣行同様3~5本植えをすることで10aあたり使用箱数を10枚以下にすることができる。コメ農家が大きな労力と考える春作業面で大幅なコスト削減が期待できる新技術である。
試験栽培に先立ち全面積で密苗栽培を行う齋藤さんは、「新しいやり方で不安もあるが、コストや労力が減ることが大きい。収量がどのぐらいになるかなど、まだ分からない部分もあるが、種まきや田植えといった人手がかかる作業のコストが減るのでうまくいってほしい」と語る。
JA米穀畜産課菅原隼希指導員(大泉支所担当)は「現状の田植えでの主流は坪当たり60株植えで10a約25枚、50株植えで約20枚苗箱を使用する。それが10枚以下で収量・品質が同等となれば播種、苗運び、田植え時、苗渡し等春作業の労働コスト削減は驚異的」と語り、同課佐藤敦宏指導員(南支所担当)は「自分が担当する支所で密苗技術の播種作業を体験できたことは米穀指導員として貴重な経験。田植えまでの育苗期間、収穫までの生育期間、収穫後の収量・品質・食味まで徹底してデータ収集をしたい」と若い米穀指導員も新技術に対し期待と意欲を見せる。
同JA管内で17年度は、5か所で密苗栽培試験を行い今後の普及拡大を検証する。


密苗栽培用の播種作業を行った

 

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