地元苗で野菜作りを
JA鶴岡ファーマーズマーケット「もんとあ~る」白山店は4月22日、同店入り口付近に野菜苗売り場を開いた。
産直会員8人がナスやトマト、ピーマンなど約100種の野菜苗のほか、ペチュニアやナデシコなどの花の苗を販売する。
売り場は6月5日まで期間限定で開かれ、大型連休後半頃がピーク。
同JA産直課の高橋千津課長は「野菜のプロが育てた野菜苗をたくさん取り揃えている。この機会に野菜作りやガーデニングを楽しんでほしい」と話した。
酒田市から買い物に来た夫婦は「家庭菜園用に毎年苗を買いに来ている。おいしい野菜ができるのでこれから育てるのが楽しみ」と話した。
4月29日からは店内の「白山茶寮」で管内産フルーツのオリジナルブレンドソフトを販売する。
新型コロナウイルス感染拡大で「おうち時間」が増えたため、家庭菜園の需要が高まっており、年々客数が増加している。2021年度は、期間中に約13000人の買い物客が訪れた。
【営業時間】
■苗売場 9:00~17:00
■白山茶寮 9:00~18:00
野菜苗を買い求める買い物客
人気の野菜苗が並ぶ
ご来店お待ちしております!
ゴールデンウィーク期間の業務対応について
青年部上郷支部が営農研修会を開く
JA鶴岡青年部上郷支部は4月15日、鶴岡市内で営農研修会を開き、関係者7人が参加した。
この講習会は、地域に根差した農業経営や技術向上を目指し、部員同士が情報交換を通じて交流を図ることを目的として企画。
スガノ農機株式会社 東北支店 営業統括本部 東日本営業部の丹野武仁さんより、水田や畑における耕起の必要性や排水対策、圃場(ほじょう)を水平均平または傾斜均平にできるレーザーレベラーの効果について説明を受けた。
丹野さんは「農業で1番かかる経費は人件費。高速なけん引作業機で作業効率の向上をあげ、目的と圃場にあった農機をうまく活用することが大切」と話した。
製品を見学する青年部員
温泉の余り湯で水稲芽出し作業
山形県鶴岡市のJA鶴岡湯田川催芽場で、温泉の余り湯を活用した水稲の芽出し作業が最盛期を迎えている。作業は4月下旬まで続く。
温泉湯を使った芽出し作業は、江戸時代後期に同地区の大井多右衛門が始めたとされる。
湯田川温泉から催芽場そばの水路に流される余り湯の温度は約30~32度と種もみの発芽には最適。農家が持ち込んだ種もみ約8㌔を詰めた袋を湯に半日浸した後、場内水槽に敷いた枕木の上に袋を並べ、むしろで覆い半日蒸して発芽を促す。
専用の機器を使った芽出しに比べ、低コストである上、発芽のそろいが均一になるメリットがあり、農家からは好評だ。
今年は庄内一円から「はえぬき」「雪若丸」「つや姫」など約240㌧の事前申込を受け付けた。ピーク時は1日約25㌧の漬け込みを行う。
催芽場で温泉の湯に種もみを浸す作業員
水稲播種作業始まる
鶴岡市寺田にある大泉育苗組合の施設で、4日から水稲苗の播種(はしゅ)作業が行われている。同組合では、生産者41人分の「つや姫」「はえぬき」「つくばSD1号」など約3万箱分の播種を6日間で行う。播種後は、無加温苗は翌日以降、加温苗は約2日間加温管理をした後に、生産者に引き渡される。
育苗管理主任の池原扇さんは「農家の高齢化や作業の人手不足に悩まされているが、今年も14人の作業員を確保できた。健苗を提供するため、温度管理を徹底していきたい」と話す。
今後、JA耕種指導係による各地区での育苗巡回指導を開催し、安全安心な米の産地として管理に努めていく。
同組合では農薬成分を減らした安全安心な米の生産、販売に向けて2012年から水稲種子の温湯消毒に取り組んでおり、大泉地区にある大泉カントリーエレベーターに搬入する米「つや姫」は、全量温湯消毒を行っている。
播種作業をする作業員
女性大学「きらめきカレッジ」第8期生の募集について
「SEADS(シーズ)」第3期生が入学
鶴岡市立農業経営者育成学校「SEADS」(シーズ)で4月7日、第3期生の入校式が同市千安京田の同校で行われ、関係者ら約50人が出席した。
県内外出身の20~40代の男女9人が、持続可能な農業の技術や経営を、座学と実習を通じて2年間学ぶ。
百瀬清昭校長は式辞で「担い手として育ち、地域の農業を支える大きな原動力になることを期待する」とエールを送った。皆川治市長はあいさつの中で「入校を心から歓迎する。行政、地域が一丸となって研修生をサポートする」と述べた。
2期生9人を代表し、佐藤雅彦さんが「夢中になれる作物を見つけることが栽培技術確立への一番の近道になる。2年間で学び人脈を広げ、一緒に庄内の農業を盛り上げよう」と激励した。新入生を代表して岡村絵美さんが決意を表明した。
今年3月に1期生の5人が修了。同校は行政、JA鶴岡やJA庄内たがわ、教育機関、民間企業と連携し、研修開始から就農に向けた準備、営農開始後も支援する。
JA鶴岡はこれまで、産地視察に協力したほか、佐藤茂一組合長や職員が講師となって農業経営などについて講義を行った。
新入生を代表して決意を表明する岡村絵美さん
交付金見直しで要請
JA鶴岡とJA庄内たがわ、両JA農政対策推進協議会は4月7日、鶴岡市に水田活用の直接支払交付金の見直しに関する要請を行い、JA鶴岡の佐藤茂一組合長とJA庄内たがわの太田政士組合長が、皆川治市長に要請書を手渡した。
国は今後5年間で一度も水張りをしない水田を交付金の対象外とする方針だ。
要請では、①耕作放棄地の増加や離農者の増加を招くことが懸念されるため、地域の実情に合った要件とすること②交付対象水田を畑地化した場合でも、畑作物の再生産に必要な措置を講じること③多年生作物(牧草)について、営農が継続できる対策を講ずることの3つを求めた。
佐藤組合長は「この方針は地域の農業振興に大きく影響する。国や県へ見直すよう強く働きかけることを要請する」と述べた。
皆川市長は「市も強い危機感を持っている。要請をしっかりと受けとめて、現場の声を伝えていく」と応じた。
佐藤組合長と太田組合長が皆川市長へ要請を手渡す
水稲の芽出し作業安全願う
温泉を利用する伝統の水稲の芽出し作業の始まりを前に、JA鶴岡米穀畜産課は1日、鶴岡市の湯田川催芽場で安全祈願祭を開いた。作業員やJA役職員ら15人が今年の作業の安全を祈願した。
伊藤淳専務は「雪解けが遅く心配していたが例年同様の申し込みをいただいた。農家・組合員の期待と信頼に応えられるよう事業を進め、秋の収穫に期待したい」と話した。
湯田川温泉の余り湯を利用した水稲の芽出し作業は、江戸時代後期に始まった。
農家が持ち込んだ種もみを入れた袋を温泉の余り湯が流れ込む水槽に半日浸し、枕木の上で半日蒸すことで発芽を促す。発芽が均一になることから管内の農家だけでなく庄内地方一円から利用申し込み
があり、今年も昨年同様約240㌧の種もみが持ち込まれる予定だ。
作業は4月いっぱい予定され、6日~17日頃にピークを迎える。
同市湯田川地区にある由豆佐賣(ゆずさめ)神社には、創始者である旧湯田川村の大井多右衛門の功績をたたえる石碑があり、毎年芽出し作業の始まりに合わせて関係者一同で拝礼した。
入組式で新採職員が決意を表明
JA鶴岡は4月1日、鶴岡市のJA本所で2022年度入組式を開き、新規採用職員5人の門出を祝った。
佐藤茂一組合長が一人一人に辞令を手渡した後「一日も早く一人前の職員へ成長し、組合員のために業務に励んでほしい。そして、これからのJAを背負っていってほしい」と激励。
新規採用職員を代表して萬年瑠紀さんが「鶴岡市農協の経営理念を常に念頭に置き、地域農業に貢献できる職員を目指す」と決意を述べた。
女性1人、男性4人がJA職員としての新たな一歩を踏み出した。
誓いの言葉を述べる萬年さん(中央)