豊穣祈願祭で豊作を願う
JA鶴岡は5月16日、鶴岡市の金峯神社で豊穣(ほうじょう)祈願祭を開き、JAの役職員ら約30人が参列した。
佐藤茂一組合長は、「JA鶴岡の豊作と農作業の安全を祈願した。今年はコロナウイルスが分類移行したため、国内外の人の動きが回復傾向にあり、農作物の需要と価格の高まりが期待できる。生産者にとっては、肥料や農薬などの生産資材の高騰が続き厳しい状況であるが、生産指導から販売まで職員一丸となり、販売高100億円を目指して総力を挙げて頑張っていこう」と呼び掛けた。
豊作と農作業の安全を祈願する役職員
大泉小学校の児童が田植えに挑戦
鶴岡市立大泉小学校の5年生21人が5月16日、学校そばの水田で米「コシヒカリ」の田植えに挑戦した。JA鶴岡青年部大泉支部の部員や中央支所職員など9人が指導した。
田んぼを管理する木村元康さんが「苗を3~4本持ち、田んぼにつけた目印の線が十字に交差しているところにしっかりと植えて」と手植えの方法を説明。
児童は苗を手に、慎重に前に進みながら丁寧に植えていた。
田植え機の実演で、手植えとの違いを学んだ児童は「苗を手で植えていたら腰が痛い。昔の人たちは長時間この作業をしていてとても大変だと感じた」、「機械だと泥に汚れず、早くきれいに植えられて便利」と笑顔を見せた。
青年部の松浦雄太支部長は「天候にも恵まれ田植えを楽しんでもらえて良かった。子どもたちが食べ物の大切さを学ぶきっかけになればうれしい」と話した。
児童は、今後稲の生育観察を続け、秋には稲刈りを行う。
苗の植え方を指導する木村さん
田植えを体験する大泉小の児童
月山高原牧場で入牧はじまる
鶴岡市羽黒地区にある庄内広域育成牧場(月山高原牧場)で16日、繁殖用に育てられている和牛の入牧が始まった。同市や酒田市、庄内町の畜産農家から和牛118頭が運び込まれ、JA鶴岡管内の5戸からは20頭が入牧した。
同牧場は標高約350㍍にあるので夏でも涼しく、また広大な敷地内は高低差があるので足腰を鍛えるのに適した環境となっている。入牧後には安全祈願祭が行われ、牛の健康と成長を祈った。
3頭を入牧させた同市森片の和牛繁殖農家、伊藤長市さんは「入牧の1カ月前から馴致を行い、放牧環境にスムーズに順応できるように準備をしてきた。豊かな自然の中で元気に過ごしてもらい、けがなく丈夫な子牛を産んでほしい」と話した。
春から秋までの期間、放牧し育てる「夏山冬里方式」は1976年から導入されている。今シーズンは32農家より134頭の放牧を予定しており、10月に下牧する。
牛をひく伊藤さん
孟宗収穫楽しむ 第1回あぐりスクール
JA鶴岡は5月14日、鶴岡市内で2023年度初のあぐりスクールを開き、市内の親子15組30人が参加した。
青龍寺で孟宗(もうそう)を生産している石井信一さんが講師となり、管内特産のタケノコ「黄金産孟宗」の収穫体験を行った。
参加者は、JA職員から黄金産孟宗の特徴を聞いた後、講師から収穫のポイントを教わった。急な斜面で根が深く苦労しながらも、親子で協力しながら収穫した。大きな孟宗を掘り当てると歓声が上がった。
参加した児童は「タケノコが急な山の斜面にあり、根が固くて収穫するのが大変だったけど大きいものを収穫できてうれしかった」と笑顔を見せた。
市内大山にあるJA鶴岡女性部缶詰加工場では、孟宗缶詰作りを見学。女性部員が講師となって、缶詰ができるまでの流れを説明。缶のふたをする巻締めの工程を実演してみせた。
市農村センターでは、JA鶴岡女性部員と一緒にメンマ風炒めを作ったほか、女性部員が調理した孟宗ごはん・孟宗汁・孟宗の天ぷらなど、旬の味覚を堪能。
小学3~6年生の児童と保護者の方を対象に、野菜の収穫体験や料理づくりなどを通して農業や食への理解・関心を深めてもらうことを目的に企画。
収穫体験を楽しむ親子
缶詰加工場で巻締を体験
旬の味覚を楽しみました!
SEADS第4期生に講話
JA鶴岡では5月11日、鶴岡市農業経営者育成学校「SEADS」(シーズ)の研修生へJAの組織や事業について講話をした。
JA鶴岡の佐藤茂一組合長が講師を務め、同市千安京田の同校で今年4月に入校した第4期生7人が受講した。
講話では、JAの役割と営農の核となる3事業「販売・購買・営農指導」について説明。特に営農指導事業は生産者とJAをつなぐパイプ役であり、技術指導だけでなく情報提供や経営相談など最も身近なアドバイザーとして重要な役割がある。JA鶴岡では、次世代の担い手確保に向けた支援として県や市など関係機関と連携し、各種事業の活用や就農支援の実施、新規園芸品目の講習会等を開いていることを紹介した。
佐藤組合長は4期生全員の将来のビジョンを聴き「農業を職業として選んでいただき心からお礼申し上げる。地域の人々とのつながりを大切にしながら、2年間しっかり研修していただき経営者として大きく羽ばたいてほしい」とアドバイスした。
講話の後、今野大介生産振興課長がJA鶴岡が独自に取り組んでいる生産者の所得確保やコスト低減策を説明し、同JAの直売所「もんとあ~る」についても紹介した。
SEADS4期生に講和する佐藤組合長㊧と今野生産振興課長㊨
湯田川孟宗目揃い会
JA鶴岡湯田川孟宗(もうそう)部会は5月3日、鶴岡市湯田川の集荷場で目揃い会を開いた。生産者、同JA関係役職員20人が参加した。
今年は好天に恵まれ、例年並みの4月24日から出荷が始まった。昨年は「表年」にあたり16.7㌧の出荷量があったが、今年は「裏年」にあたるため約7㌧の出荷を見込んでいる。
JAの園芸指導係が孟宗のサンプルを使いながら、傷・イボ・変色などで出荷できない孟宗の基準について出荷規格を説明した。
佐藤久男部会長は「今年は裏年にあたるが、少しでも多くの湯田川孟宗を出荷できるように尽力しよう」と部会員に呼びかけた。
出荷規格を説明するJA園芸指導係(左から2番目)
地元苗で野菜作りを
JA鶴岡ファーマーズマーケット「もんとあ~る」白山店は6月4日まで、同店入り口付近に野菜苗の専用売り場を開いている。
売り場は4月下旬に開設。産直会員でもある組合員7人がトマトやキュウリ、ナスなど多くの苗を取りそろえている。売り場には、約100種の野菜苗のほか、ペチュニアやナデシコなどの花の苗が並ぶ。
市内から買い物に来た女性は「家庭菜園用に毎年苗を買いに来ている。おいしい野菜ができるのが今から楽しみ」と話した。
新型コロナウイルス感染拡大で「おうち時間」が増えたため、家庭菜園に新しくチャレンジする人が増えており、2022年度は、期間中、過去最高の約1万7000人の買い物客が訪れた。
同JA産直課の衣川希店長は「農家さんが心をこめて育てた苗をたくさん取りそろえているので、ぜひ見に来てほしい」と話した。
同店内の「白山茶寮」では、管内のフルーツを使ったオリジナルブレンドソフトを販売している。
農産物を多く取り扱う直売所を生かし、店舗で販売する食べごろを迎えたフルーツを店内でカット、冷凍保存したものを、機械でソフトクリームに練りこむブレンドソフトを2020年に開発。完熟して売るのが困難になったフルーツも活用でき、食品ロスを減らすことができる。鶴岡産のメロンやイチゴ、ブルーベリーなど旬のフルーツの他、産地間提携をしているJAおきなわ「菜々色畑」のパイナップル、JA紀の里「めっけもん広場」の桃、JA新潟みらい「いっぺこ~と」のラズベリーなど各地の特産品を使い、常時数種類のソフトを提供している。
【営業時間】
■苗売場 9:00~17:00
■白山茶寮 9:00~18:00
苗売り場の様子
野菜苗を買い求める買い物客
第67回県縦断駅伝JA鶴岡から3人の選手が出場
4月27日から29日の3日間、第67回県縦断駅伝競走大会が開催された。鶴岡田川チームの選手として、JA鶴岡から生産振興課の菅原隼希さん(34)、本店営業課の鈴木博斗さん(27)、西郷支所の佐藤雄志さん(25)の3人が出場した。
菅原選手は11区鮭川~新庄 10.0㌔(初日)、20区朝日~白鷹16.1㌔(2日目)、佐藤選手は1区遊佐~酒田 17.1㌔(初日)、22区長井~川西13.0㌔(3日目)を走った。
初日午前8時20分、晴れ間がのぞく寒いなか佐藤選手が遊佐町の月光橋をスタートし、5位で次の選手に襷を繋いだ。
チームの最終結果は総合7位となった。大会は遊佐町から山形市まで29区間の合計307.0㌔を、11チームが走り継いだ。
スタートを切る佐藤選手(㊧から4番目)。
花き販売額6億円突破!!
JA鶴岡花き振興部会は4月26日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で販売額6億円記念祝賀会を開いた。花き部会員や行政、卸売市場などJA関係者を含む61人が出席。
佐藤清張部会長は「高齢化による生産者の減少、物価高騰と農業を取り巻く環境は厳しさを増している。2023年度も花き振興部会として活発な活動をしていきたい」と述べた。
佐藤茂一組合長は「22年度はJA鶴岡創立50周年の年。記念すべき年に販売額6億円を達成できたことをうれしく思う。販売額7億円に向けて頑張ってほしい」とあいさつ。その後、長年産地の発展に貢献された市場に感謝状が贈られた。
市場代表の株式会社フラワーオークションジャパンの福永哲也代表取締役社長は、24年問題と言われる物流問題に対応するため、農林水産省から花きの流通標準化ガイドラインが出されている。生花市場としては、効率的な輸送に取り組んで行きたいと課題を共有した。
部会は、今後、27年の園芸博覧会など、花の需要に大きな刺激を与えるイベントが控えているため、市場関係者の皆様と協力しながら成長して行くことを確認した。
あいさつする佐藤花き振興部会長
祝辞を述べる佐藤組合長
4年ぶり旬の味求め行列 湯田川孟宗直売
JA鶴岡湯田川孟宗(もうそう)部会は4月26日、鶴岡市のJAキャッシュサービス湯田川隣に特産タケノコ「湯田川孟宗」の直売所を開いた。4年ぶりの営業ということもあり、朝掘りの孟宗を求め、午前7時30分の開店前から約30人が並んだ。が並んだ。
「湯田川孟宗」は、全て朝掘りで鮮度が高く、えぐみが少なく柔らかい。
集荷所には、生産者15人が朝掘りされたばかりの孟宗を次々と運び込み、約185㌔を出荷。サイズごとに仕分けし、市場に出荷するほか、93㌔分を直売所で販売した。
開店前から並んだという寒河江市の夫婦は「4年ぶりの直売所オープンを知り買いにきた。新鮮な朝掘りの湯田川孟宗を家で調理して食べるのが今から楽しみ」と話した。
同部会の生産者は60人。JAでは、今年は収量が豊作傾向とされる「表年」だった昨年の収穫量17㌧より少ない約7~8トンの集荷・販売を見込んでいる。出荷ピークは5月上旬の予想。直売所は同月下旬まで営業の予定で、毎朝7時30分から営業し、品切れ次第終了となる。
朝掘りの湯田川孟宗を選ぶ買い物客