高品質・良食味栽培に向けて「つや姫」生産者研修会
JA鶴岡は、1月21日~25日に各支所で県産米「つや姫」の生産者研修会を開いた。
研修会では、県庄内総合支庁農業技術普及課の職員が、2018年産の収量や品質の解析をしながら、19年産の高品質・良食味の栽培に向けた技術ポイントを説明した。
菅原令大普及指導員は「近年増加する異常気象の対策には土づくりが重要。耕起を深くすることで生育全般の窒素吸収量が増え、収量が増加するため、耕起深は15㌢を目標にしてほしい。ケイ酸質肥料の施用も登熟向上に有効」と助言した。
その後、JAの営農指導員が耕種基準や防除基準、県の「つや姫」生産者認定制度や、前年産の栽培の課題と対策について説明した。
19年度は、生産者数610人、約689㌶での栽培を予定している。
高品質・良食味の栽培に向けた技術ポイントを学ぶ参加者
県農業賞受賞、松浦敏さん祝賀会を開く
2018年度の大高根農場記念県農業賞を受賞した鶴岡市の農事組合法人大泉フェローズ代表理事の松浦敏さん(70)=小淀川=の受賞祝賀会が1月27日、同市のグランドエル・サンで開かれた。関係者約170人が出席し、受賞の喜びを分かち合った。
祝賀会は大泉フェローズやJA鶴岡大泉支所の関係者らが発起人となって開催。来賓代表で加藤鮎子衆院議員(山形3区)、吉村美栄子知事(代理)、皆川治鶴岡市長、佐藤茂一JA鶴岡組合長らが祝辞を述べた。
孫たちから記念品や花束を受け取った松浦さんは「地域と共に歩む農業が私の理念。今後も若手の育成と地域農業の振興に協力したい」と謝辞を述べた。
松浦さんは1988年から2011年までJA鶴岡の理事を務めた。先進集落受託組織から、農地の貸借など経営権を確保した農事組合法人大泉フェローズ設立に尽力し、集落営農の経営発展や、農業人材の育成などに貢献した。
受賞祝賀会で謝辞を述べる松浦さん
終活セミナーでエンディングノートの必要性学ぶ
JA鶴岡は1月23日、鶴岡市農村センターで組合員と市民51人が参加して、初めて「終活セミナー」を開いた。
講師に家の光協会北海道東北普及文化局の小松創一氏を迎え、『家の光』2019年1月号付録「未来にのこすわたしノート」の書き方や、エンディングノートの必要性について学んだ。
小松氏は「わたしノートを書くことで、家族への想いを残すだけでなく、自分の人生の振り返り、これからの人生を生き生きと自分らしく過ごしてほしい」と呼び掛けた。
JA金融部本店営業課の生田真智子課長と 加藤晃子金融渉外主任が「相続手続きの流れ」も紹介。相続開始後の申告と手続きのスケジュールや、共済の請求手続き方法などについて学んだ。
参加者は「終活は終い(老い)支度ではなく、これからの人生をよりよく過ごすため、残される家族のために大切だと思った」と話した。
エンディングノートの書き方を説明する小松氏㊨
2018年産水稲を総括 稲作総合成績検討会
JA鶴岡や鶴岡市などで組織される良質米生産推進協議会では1月23日、2018年度稲作総合成績検討会をJA農業振興センターで開いた。生産者や関係者56人が出席。
18年産水稲の作柄概況、管内各地区に設置された展示圃(ほ)の総括、地域別食味分析結果などが報告された。
18年度は6月の低温による生育停滞、7月高温・少雨で稲の体力が消耗し、8~9月の低温日照不足による登熟不良など気象要因により大きく収量は下がったが食味は平年並みとなった。気象要因に負けない米づくりとして初期生育の確保、土づくりの継続、ケイ酸質肥料の利用、高温強風時の水管理など19年度に向けた課題が報告された。
稲作の低コスト技術である「密苗・密播」の試験結果も報告され慣行栽培に比べても収量、品質はほぼ同等であったことから今後も箱処理剤の使用量など今後も検討を続けていく。
佐藤茂一組合長は「18年の作況は95と大変な結果となった。管内農業の柱は稲作であり、多収によって組合員の皆さまから安定した経営をしていただかなくてはならないので皆さまからは今後とも協力をお願いしたい」と述べた。
2018年産水稲の概況結果報告を聞く参加者
大泉新春稲作研修会 稲こうじ病の生態・防除を学ぶ
JA鶴岡大泉支所は1月23日、鶴岡市のJA大泉支所で新春稲作研修会を開いた。組合員ら関係者39人が参加。
三井化学アグロ株式会社営業本部マーケティング部副部長農学博士の津田幹雄氏を講師に管内で2017年度より発生が増えつつある稲こうじ病の生態と防除について学んだ。
津田氏は、従来降雨により感染するとされていた当病害が研究により土壌病害であることが明らかとなり、現在推測される感染経路から防除は出穂前20~30日に本田防除薬剤を散布する事、または移植3日前から移植当日のトリプルキック箱粒剤処理による防除が効果的であると説明した。
また土壌改良剤との併用により抑制効果が上がることが確認されており、適正施用量の調査試験を鶴岡市も含め全国で継続していることを紹介した。
JA米穀畜産課営農指導係の菅原隼希から低コストの稲作に向け管内で試験した過去2カ年の「密苗・密播」について報告。作況指数がやや不良の中でも慣行栽培同様の収量品質が確保できたこと、19年度に向けての課題を報告した。
参加者からは、「密苗・密播」栽培の場合の育苗肥料量は慣行栽培より増量した方が良いのか、米「はえぬき」以外の品種で普及は可能かなど多くの質問が出された。
稲こうじ病について説明する津田氏
地元農家から豆腐づくりを教わる 女性部大泉支部
JA鶴岡女性部大泉支部輝き部会は1月19日、鶴岡市農村センターで豆腐づくり講習会を開き、部員20人が参加した。
地元で大豆やだだちゃ豆などを生産する有限会社いとうファーム代表取締役社長、伊藤稔さんが講師を務めた。
部員は説明を受けた手順に沿って、ミキサーで砕いた地元産の大豆を煮て、豆乳を絞り出した。豆乳を再度加熱してから、固める働きを持つにがりを加えてかき混ぜ、枠に移した。固めている間におからを使った「ふわふわ肉団子」も調理。豆腐は30分ほどで出来上がり、試食した部員は「自分で作る機会がないので、楽しかった。大豆の味を感じておいしかった」と話した。
型で豆乳を絞り出す伊藤さんと部員
完成した豆腐とおからのふわふわ肉団子
農業経営分析の考え方を学ぶ 青年部大泉支部
JA鶴岡青年部大泉支部は1月18日、鶴岡市のJA大泉支所で営農研修会を開いた。部員と地域の組合員14人が参加した。
庄内総合支庁農業技術普及課の岸哲嗣経営企画専門員が「農業経営分析の考え方と手法」をテーマに講演した。
岸専門員は、主要品目ごとの労働力や資本力の大きさを紹介。建物や農機具に関する経費などの固定費が大きい経営は、利益が出しにくいことを伝え、損益分岐点の計算事例を見ながら収益性について考えた。借入金の目安として、年間売り上げを超える借入金を持たないこと、年償還額は売り上げの1割にとどめることを注意点として述べた。
岸専門員は「経営収支作成では、自分の家でどのくらいの所得が必要かを明確にし、労働力を考慮した計画にすることがポイント」とアドバイスした。
参加した青年部の佐藤陽介大泉支部長は「学んだことを今後の経営に役立てていきたい」と話した。
農業経営分析の考え方を学ぶ参加者
軽体操でリフレッシュ 女性部南支部
JA鶴岡女性部南支部は1月16日、鶴岡市のJA南支所で健康教室を開き、部員やJA職員23人が参加した。
同市在住で体幹トレーナー兼ヨガインストラクターの五十嵐まゆみさんが、ヨガを取り入れた軽体操を指導した。
背筋を真っすぐ伸ばして立ち、足の裏と床の間に名刺を差し込み、隙間があるかなど、体の傾きや状態を確認。
足の裏でゴムボールをころがして血流を良くするマッサージや、体に負担をかけない起き方や座り方、呼吸を意識しながらヨガのポーズを体験した。
五十嵐さんは「普段の動作を気を付けることで、体のゆがみは正せる。体操は気持ち良さを意識しながら、家でも取り組んでほしい」と呼び掛けた。
参加者は「気持ち良く体を動かして体が温まり、リフレッシュできた」と話した。
足裏をゴムボールでマッサージ
五十嵐さん㊨の指導で体操を楽しむ参加者
「黒玉ジャム」を使った料理講習会 女性部南支部
JA鶴岡女性部南支部輝き部会は1月13日、鶴岡市黄金コミュニティ防災センターで料理講習会を開き、部員13人が参加した。
雑誌「家の光」2018年1月号付録「旬の野菜を使った毎日かんたん!健康レシピ」を参考に、タマネギを使った万能調味料「黒玉ジャム」を含む料理5品を作った。
はじめに、ミキサーでピューレ状にしたタマネギと黒酢、黒砂糖を煮詰めて「黒玉ジャム」を作った。「黒玉ジャム」は料理に少し足すだけでうまみやコクが増し、体質改善にも役立つので、ハヤシライス、ホウレンソウのゴマあえ、ニンジンスープ、野菜サラダといった家庭料理で味わった。
参加者は「料理にちょっと足すだけで、うまみやコクがでた。おいしくて健康にもいいのでこれから使っていきたい」と話した。
黒玉ジャムを作る女性部員。
完成した彩り鮮やかな料理の数々。
事業協力業者新年賀詞交換会を開く
JA鶴岡は1月10日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で事業協力業者新年賀詞交換会を開いた。関連業者・団体、役職員209人が出席。
佐藤茂一組合長は、販売高100億を目指し、水稲の省力・低コスト化や園芸の生産振興策などを実践中で、基幹園芸品目である「だだちゃ豆」の調整作業の人手不足の緩和と市場ニーズに対応する柔軟な荷姿を実現するため今年7月より枝豆選別包装施設を立ち上げ「だだちゃ豆」の生産拡大に取り組むことや園芸ハウスの導入しやすい環境づくりの為園芸ハウス団地の造成と貸し付けを検討していることを紹介。
「今後ともJA鶴岡の運営、農業に対する支援とご参集の皆様それぞれの事業の発展と地域農業の振興に結び付くことをご祈念申し上げる」と述べた。
新年を祝い県立鶴岡中央高等学校の天魄(てんぱく)太鼓部による和太鼓の演奏が披露された。その後、乾杯し取引業者相互の交流と情報交換を行った。
あいさつで各業者への感謝とJAの取り組みを紹介する佐藤組合長