上林鶏卵「農場HACCP認証」取得

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酒田市に農場を持つ株式会社上林鶏卵は畜産農場の飼養衛生管理基準である農場HACCP認証を取得した。養鶏(採卵)部門において、庄内地方では初の認証となり、県内では3社目。

同社は上林登一社長と従業員を合わせて10人で運営。約4万羽の採卵鶏を飼育し、1日に約3万2千個を採卵。主に生協などで販売している。2021年4月から月1回のペースで衛生管理の構築会議を開き、認証に向けてマニュアルなどの作成を進めてきた。今年3月に申請し、7月5日に取得した。予備研修を含めると取得までおよそ4年を要し、JA鶴岡も外部専門家の一員として指導を続けてきた。

卵の人に対する最大のリスクはサルモネラ菌。ヒナや餌から侵入するケースが高いため、仕入れ先から陰性が確認されたヒナのみを入れる仕組み作りにした。餌については品質証明の提出を取引先に要請した。正しく機能しているかのチェックはヒナやワクチンなどに関する書類上の確認の他、農場も定期的に検査を行い確認する。昨年10月の食品衛生法改正でGPセンターも食品製造所として位置づけられ、農場HACCPの他に食品衛生法改正についても、農場チーム、GPセンターチームが一緒になって理解を深めてきた。

認証取得について上林社長は「指導をいただいた先生や指導員、周りの方々の指導のおかげで取得することができた」と喜びを語った。

農場チーム外部専門家の種市淳獣医師は「経営者、従業員がともに認証に向けて意識を高め一生懸命に取り組み、レベルアップしてきた結果だ」と話した。

農場HACCPは農場の飼養衛生管理にHACCPの考え方をとり入れて、生産される畜産物の安全性の確保や生産性の向上を図る取組。認証は3年間に1回の維持審査、3年ごとの更新審査がある。

農場前で社員と関係者

 

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