月山高原牧場 入牧始まる
鶴岡市羽黒地区にある庄内広域育成牧場(月山高原牧場)で5月11日から、繁殖用に育てられている和牛の入牧が始まった。
初日は、庄内地域全域の畜産農家から141頭の牛が運びこまれ、JA鶴岡管内の畜産農家4戸からは26頭が入牧。年齢や畜種などによって8群に分けられた牛たちは、体重や体高の測定や健康状態を確認した後、月山山麓の約100㌶もの牧草地に放たれた。
同牧場は標高300~400㍍にあるので夏でも涼しく、また広大な敷地内は高低差があるので足腰を鍛えるのに適した環境となっている。
7頭の牛を入牧させた森片で和牛繁殖経営を営む伊藤長市さんは、「子牛を産むため、健康で丈夫な体で月山牧場から元気に帰ってきてほしい」と話す。
春から秋までの期間、放牧し育てるこの「夏山冬里方式」は昭和51年から導入されており、今年で32年目。18日には、乳牛と親子放牧が行われる。今シーズンは185頭の放牧を予定しており、10月末頃に下牧される。
JA職員に引かれ、放牧前の検査に向かう牛。
数人がかりでトラックから牛を降ろす場面もありました。
密苗で田植えを実施
JA鶴岡米穀畜産課では水稲の生産コスト低減を目指し、密苗栽培の試験を進め、5月中旬管内5カ所で密苗での田植えを行った。今回の田植えにより、10アール当たりの苗箱数が通常約25枚必要なところ50株植えで平均7~10枚の使用枚数となり、必要苗箱数が減る事が確認された。また、苗箱1枚当たり乾もみを通常の概ね2倍300㌘に増やしたことで苗が密集しているため、箱施用剤など農薬の使用方法なども確認した。参加した指導員は、「田植え時に必要な苗箱数が減ることが確認できた。苗運び、苗渡し作業の軽減が期待できる。ただ、今までの作業内容と変わってくる部分もある。根張りが順調で強風にも耐えられるかなど、今後の生育状況を見守っていきたい」と話す。
密苗での田植えを確認する関係者
苗箱数が減る事が確認された
げんき部会が福祉施設で奉仕活動を実施
JA鶴岡げんき部会は、5月17日に鶴岡市のげんき館デイサービスセンターとショートステイ愛あい館で花植えや草むしりなどの奉仕活動をした。部会員と職員約10人が参加。
同部会は地域貢献活動を強化しようと、昨年度からJAの福祉施設で花壇整備などのボランティアを行っている。
2班に分かれ、げんき館では施設で所有する畑の草むしりとヒマワリの種をまいた。
げんき館の園部博美所長は「地域の皆さんとこのような活動ができるのはありがたいし、げんき館のことを知っていただくことにもつながる。私たちも地域に貢献できることを探して取り組んでいきたい」と話した。
畑の草むしりを行う部会員
豊穣祈願祭と現地研修会を開催
JA鶴岡は5月15日、鶴岡市の金峯神社(きんぼうじんじゃ)で豊穣祈願祭をした。伊藤淳専務をはじめ、営農指導員など27人が参列し、神事で今年の豊作や農作業の安全を祈願した。
伊藤専務は「厳しい農業情勢だが、農産物の豊作を願って、生産者の生産物を消費者に一つでも多く届けられるよう役職員一同がんばろう」と呼び掛けた。
神事に続いて、営農指導員による情報交換会と現地研修会を開き、管内4箇所の圃場(ほじょう)を巡回。サヤインゲンやミニトマト、枝豆の各品種の特徴や栽培方法、水稲の密苗栽培、県産米新品種「雪若丸」の直種(ちょくは)栽培の利点と欠点などについて確認した。
今年の豊作や農作業安全を祈願するJA役職員
つる有りサヤインゲンの栽培方法を確認する営農指導員
湯田川孟宗収穫体験に県内各地から39人が参加
湯田川孟宗(もうそう)竹林保全管理組合とJA鶴岡湯田川孟宗部会は5月14日、鶴岡市湯田川地区で湯田川孟宗収穫体験を開き、米沢市をはじめ、県内各地から39人が参加した。
同イベントは一般市民を対象に、湯田川孟宗のPRと農業に対する関心と理解を深めてもらうおうと、JA鶴岡大泉支所も協力して毎年開催している。
青空が広がり、強い日差しでやや汗ばむ気温の中、参加者は4班に分かれ、各竹林で生産者に収穫方法を教わりながら孟宗収穫に挑戦。親子での参加も多く、子どもたちは狙いを定めた孟宗を時間をかけて丁寧に掘り出していた。
川西町から家族で参加した、平田創士君(6)は「孟宗の根がとても固くて掘るのが大変だったけど、楽しかった」と笑顔で話した。
収穫後は、地元のお母さんたちが作った朝採りの湯田川孟宗を使った孟宗汁や孟宗ご飯が振る舞われ、旬の味覚に舌包みを打っていた。
湯田川孟宗竹林保全管理組合の石井邦也組合長は「今年は孟宗が不作で心配したが、無事イベントを開催することができた。子どもたちが楽しんで掘っている姿を見ることができて良かった」と話した。
真剣な表情で孟宗を掘る参加者
大きな孟宗が掘れました
朝掘りの孟宗汁と孟宗ご飯に舌包み
産直館白山店が春の賑わい
産直館白山店は、春の味覚の孟宗や野菜苗などを買い求める市民らで賑わいを見せている。ゴールデンウィーク中には、1万3000人を越える市民が訪れた。
特に地元の特産の孟宗が人気で、開店前から100人近くの市民が並び、開店と同時に売り切れる日もあった。
今週末には孟宗イベントを開催する予定で、13日(土)は黄金産、14日(日)は湯田川産の朝採り孟宗を使った孟宗汁を1杯100円で販売する。
店舗の隣には4月27日より野菜苗特設売場が設置され、管内の組合員が出荷するナス・トマト・ピーマンなどの定番品目を中心に、約105種類の野菜苗を取り揃えている。
産直課の瀧本啓課長は「ほとんどの苗が地元生産者により毎朝出荷されており、輸送による傷みもなく、育ちも良いと例年好評をいただいている。当苗売り場は、民田ナスやカラトリなどの在来野菜の苗も販売しているのが魅力である」と話した。
野菜苗の特設売場は5月末まで営業する。営業時間は午前9時から午後5時30分まで。
春の味覚の孟宗が人気を集めた
約105種類の苗を販売する野菜苗特設売場
開店前から大勢の市民が並んだ
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春の特別金利キャンペーンのお知らせ
JA青年部が初めて制作した「菜の花迷路」を公開
JA鶴岡青年部大泉支部は5月3日から6日まで、鶴岡市矢馳のの転作田に初めて制作した、菜の花畑の迷路を一般公開した。1日にはオープニングセレモニーを開き、招かれた大泉保育園の園児約40人が、出迎えた青年部員らと迷路を楽しんだ。
同支部では、地域の子ども達に自然と触れ合う遊び場を提供したいと、2年前から菜の花迷路の制作を計画。昨年は菜種の生育不良で公開できなかったが、エダマメを栽培している部員所有の転作田0.3㌶に、昨年9月に菜種3㌔をまき、念入りな管理により菜の花は約1㍍にまで成長。部員が刈払機などで通路部分を刈り取って仕上げた。
訪れた園児たちは、一面に広がる菜の花に目を輝かせ、「黄色のお花がきれい」「ここ行き止まりだ」と歓声を上げながら、ゴールを目指し競うように迷路を駆け回った。
何度もゴールした酒井珀翔(はくと)君(5)は「迷路は難しかったけど皆でゴールして、とても楽しかった」と笑顔を見せた。
前支部長の福島直久さんは「農業や地域の人と触れ合う場を作りたくて制作した。子ども達が喜んでくれて嬉しい」と話した。
菜の花畑の迷路を駆け抜ける園児たち
菜の花迷路を制作した青年部員たち
黄金産孟宗の集荷はじまる
黄金産孟宗の集荷が4月28日より金谷選果場で始まり、初日は290.8㌔が運び込まれ、地場市場を中心に出荷された。
同日行われた目揃会には生産者40人が参加し、JA職員より出荷規格や集荷方法についての説明を受けた。
旧黄金村名産の黄金産孟宗はその昔、金峯神社の社殿を造る際に京都から下ってきた宮大工が京都の竹株を持ち込み、これを庄内平野の一角、金峯山の麓に植えたのがはじまりと言われている。黄金地区は西側を金峯山によって遮られているため、西風と西日があたらなく適度の湿り気があり、土が乾くのを嫌う孟宗には好条件の環境で育つ。
同選果場での集荷は5月いっぱい行われる予定で、今年度は49㌧の集荷量を目指す。
出荷の時を待つ黄金産孟宗
三瀬孟宗の集荷と直売が始まる
鶴岡市三瀬にある集荷場で2日、特産のタケノコ「三瀬孟宗(もうそう)」の集荷と直売が始まった。
管内では14人が生産。2016年度は約3.9㌧を出荷し、17年度は昨年度実績超えを目指す。
三瀬地区は八森山など多くの山林地帯を要し、品質が良い孟宗が採れる孟宗産地。2014年までは上郷産孟宗と一緒に出荷していたが、以前はあった三瀬独自のブランドを復活させたいとの思いで、生産者が3年かけて荒廃していた竹林を整備。2015年に「三瀬孟宗」を復活させた。毎年少しずつ生産者が増えている。
初日は午前6時前から生産者が約80㌔孟宗を持ち込み、規格ごとに仕分けし、集荷場に並べた。朝早くから新鮮な孟宗を求めて地元住民が大勢訪れた。
同日、三瀬孟宗生産出荷組合は目揃い会を開き、出荷規格や出荷方法を確認。
齋藤吉蔵組合長は「私たちは地元の方に三瀬孟宗を食べていただくことを大事にしている。そこからファンを増やし、今後は新規市場も開拓していきたい」と話した。
三瀬孟宗は主に地元市場へ出荷され、出荷日には集荷場での直売も行う。直売は午前6時からで今月25日まで営業する予定。価格は1㌔あたり600円。
21日には、三瀬八森山レクリエーション広場を会場に、第46回三瀬八森山孟宗まつりが開かれる予定で、三瀬孟宗を使った孟宗汁や孟宗ごはんなどを楽しむことができる。
孟宗集荷・直売予定日:5月2日(火)、5日(金)、8日(月)、10日(水)、12(金)、14日(日)、16日(火)、18日(木)、23日(火)、25日(木)
新鮮な孟宗を買い求める地域住民
齋藤組合長(右)と出荷規格を確認する生産者
三瀬孟宗をPRする生産者